IoT（モノのインターネット）デバイス向けWi-FiソリューションのNRC4792は、UHF TVWS帯域で動作するRFトランシーバーとデジタルベースバンドモデムを組み合わせた、業界初の単一SoC（システム・オン・チップ）です。NRC4792は、2.4GHzや5GHzでの電力消費で、広いカバレッジと効率性を大幅に向上するすることが期待されます。特に従来のHaLowTMと比べると、特定の地域に帯域幅が存在しない場合であっても、より優れたチャネル帯域幅により、安全且つ迅速なデータ伝送ができます。IEEE 802.11ah規格に準拠し、必要に応じたョートガードインターバル（SGI）で1/2/4MHzチャネル幅をサポートするため、150Kbps～15MbpsのPHYスループットが得られ、低速センサーから高速監視カメラに至るまで、様々なアプリケーションに対応します。

さまざまな省電力機能により、スリープ時間を長くして消費電力を大幅に削減し、バッテリー寿命を延ばすことができます。更に、スペクトルセンシング機能を付け加え、地理情報データベースから周囲のチャネル情報を得られるので、チップは現場から最適のチャネルを素早く見つけ出します。

内部電源管理システムによりチップに必要な電力を供給するため、単一の電源のみでチップは問題なく稼働します。更に、完全統合型RFトランシーバーで回路が簡素化され、PCBサイズや外部コンポーネントの数が最小限に抑えられるため、製品化までの時間が短縮され、市場へのリリースが早くなります。

RFトランシーバーは、TVWS帯域に最適化された完全無線フロントエンドであり、様々な市販の外部FEMデバイスに対応するほか、完全統合型のプリパワーアンプを備えています。NRC4792は独立型デバイスとして使用でき、また、シリアル・ペリフェラル・インタフェース（SPI）や汎用非同期式送受信機（UART）インターフェースを介したホストプロセッサのスレーブとしても使用できます。更には、APとSTAの両方の役割に対応します。